法人税や消費税及地方消費税の納付は、クレジットカードで行えますが、実際にはクレジットカードで行わずに銀行に行って税金を支払ったり、e-TAXによるダイレクト納付を行う企業が多いと思います。
これは、「税金をクレジットカードで支払える」という事実を知らない経営者が少なくないことも起因していますが、クレジットカードでの納税だと“手数料”がかかることも敬遠されている原因かと思います。
国税クレジットお支払いサイトでクレジットカード納税ができる
まず、クレジットカードで税金を納付する場合、国税クレジットお支払いサイトを活用することで可能です。
このサイトで納税できる税目は以下の通り。
申告所得税及復興特別所得税 | 法人税(連結納税) | 相続税 | 源泉所得税(告知分) | 復興特別法人税(連結納税) | たばこ税 | 石油石炭税 | 揮発油税及地方揮発油税 | 登録免許税(告知分) | 国際観光旅客税 | |
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消費税及地方消費税 | 地方法人税 | 贈与税 | 申告所得税 | 消費税 | たばこ税及たばこ特別税 | 電源開発促進税 | 石油ガス税 | 自動車重量税(告知分) | 国際観光旅客税(告知分) | |
法人税 | 地方法人税(連結納税) | 源泉所得税及復興特別所得税(告知分) | 復興特別法人税 | 酒税 | 石油税 | 揮発油税及地方道路税 | 航空機燃料税 | 印紙税 |
インターネットが繋がる環境であれば、PCからクレジットカードで納付できるので非常に便利なのですが、納付税額に応じて決済手数料がかかります。
納付税額 | 決済手数料 |
---|---|
1円~10,000円 | 83円 |
10,001円~20,000円 | 167円 |
20,001円~30,000円 | 250円 |
30,001円~40,000円 | 334円 |
40,001円~50,000円 | 418円 |
10,000円の納付ごとに83.6円の決済手数料がかかっています。率にして0.836%ですね。
ちなみに、決済手数料算出時に生じる小数点以下は切り捨てられます。
たとえば、100万円の納税額があったとすると、クレジットカードによる決済手数料は、
100万円×0.00836=8,360円
となります。
一般的なクレジットカードではポイント還元率が決済手数料を下回る
一般的なクレジットカードのポイント還元率は0.4~0.5%となっていますが、納税によるクレジットカードの決済手数料が0.836%なので、クレジットカードで税金を支払うと“損”をするケースが多いということになります。
ビジネス用のクレジットカードとして、アメックス・ビジネス・プラチナやダイナースのビジネスカード、JCB CARD Biz プラチナなどがありますが、これらで納税してもマイナスになります。
アメックス・ビジネス・プラチナは、100円=1pt=1マイル相当ですが、税金の支払いに対してはポイントの付与が半分にしかなりません。
これはダイナースも同様で、ダイナースクラブ ビジネスプレミアムカードであっても、決済手数料を上回るベネフィットを納税では得られないのです。
法人税がゼロとなる中小企業も少なくないと思いますが、消費税は支払うケースが多いでしょうし、消費税の金額は結構高額になりがちです。
納税額が小さいと大して気にならないかもしれませんが、納付額が大きいと決済手数料とポイント還元率の差額が負担として大きくなります。
1%以上のポイント還元率となるビジネスカード
国税クレジットお支払いサイトでの決済手数料が0.836%ですから、1%以上のポイント還元率を誇るビジネスカードであれば、結果としてプラスになります。
たとえば、200万円の納税があった場合、
決済手数料は16,720円
ポイント還元率1%のビジネスカードで支払った場合
還元額は20,000円
となり、手数料を差し引いても、約3,000円のプラスとなります。
ラグジュアリーカードなら1%以上のポイント還元
では、どんなクレジットカードでの支払いがいいのか?というと、まずは法人決済用ラグジュアリーカード。
ラグジュアリーカードのブラックカードだと、ポイント還元率は1.25%ですから、
仮に200万円の納税をすると、25,000円相当のポイント還元が受けられます。
年会費22万円のラグジュアリーカード ゴールドカードだと、1.5%のポイント還元率ですから、
200万円の納税で、30,000円相当のポイント還元。
e-TAXのダイレクト納付も便利ですが、納税額が1000万円を超えるとか、高額な納税となった場合は、ラグジュアリーカードで決済した方が絶対にお得です。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメックスでの納税
年会費22,000円のセゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードは、年間200万円以上のカード利用で翌年年会費が11,000円に優遇される特典が付帯しています。
このプラチナカード、ポイント還元率は0.5%なのですが、JALのマイルが1,000円=10マイルで自動で貯まる【SAISON MILE CLUB】に参加登録することで、JALのマイルを貯める経営者には大きな恩恵を受けます。
納税でもマイルの貯まり方は変わらないので、仮に200万円の納税をセゾンプラチナ・ビジネス・アメックスで行うと、それだけで2万マイルが貯まりますので、国税クレジットお支払いサイトの決済手数料16,720円を大きく上回ります。
僕自身、特典航空券に交換した場合の1マイルは、少なくとも2円以上の価値があると思いますので、大きいですよね。
また、JALマイルに興味がない方であってもSAISON MILE CLUBに登録することをお勧めします。
200万円の納税をした場合、SAISON MILE CLUBに参加登録していないと、10,000円相当のポイント還元になります。
これだと、決済手数料16,720円を下回っていますので、何の旨味もありません。
しかし、SAISON MILE CLUBに参加登録してJALのマイルを2万マイル貯め、JALマイレージバンクから貯めたマイルをAmazonギフト券やSuicaに交換することで2万円分となります。
一気にポイント還元率が1%に跳ね上がりました。
しかも、SAISON MILE CLUBに参加登録した場合、通常よりもポイントの付与率は下がりますが、2,000円利用ごとにセゾンの永久不滅ポイントが1pt貯まります。
つまり、SAISON MILE CLUBに参加登録したうえで、200万円の納税があった場合、2万マイルとは別に5,000円相当のポイントが貯まっている計算となります。
これらを合算すると、200万円の納税で25,000円相当のポイントが貯まることになり、還元率は1.25%。
さらに、セゾンカード会員向けのセゾンクラッセで★6を獲得すると「+0.5%」のポイントが付与されるので、この場合のポイント還元率は1.75%となり、国税クレジットお支払いサイトの決済手数料率0.836%の約2倍。
納税で得たポイントは、社員の福利厚生の一環として渡すのもアリだと思いますし、ラグジュアリーカードの場合は、フィラディスで利用できるクーポンに交換すると大幅にポイント還元率がアップするので、稀少なワインを成績優秀な社員にプレゼントするというのも良いかと思います。
社員のモチベーションも上がりますし、会社の生産効率がアップするかもしれませんね。
法人決済用ラグジュアリーカードがいいのかセゾンプラチナ・ビジネス・アメックスがいいのかは、経営者のライフスタイルや価値観によって異なりますが、これらのビジネスカードを利用することで、納税でも大きな恩恵を受けられますね。
ぜひ、経営者の方はこれらのビジネスカードへの入会を検討してみてはいかがでしょうか?
関連リンク
法人決済用ラグジュアリーカード(BLACK CARD)
法人決済用ラグジュアリーカード(GOLD CARD)
セゾンプラチナ・ビジネス・アメックス